Story
見事、美緒は第一志望の大学に合格する。「えのすい」のLINEグループには、祝福のメッセージとスタンプが並ぶ。瑛太からも「おめでとう」の言葉が届いた。
受験の緊張感から解放された学校内の空気は穏やかで、卒業式までの時間は静かに流れていく。
卒業式の当日。
美緒は瑛太と連絡を取ろうとしていた。けれど、捕まらない。LINEも「おめでとう」の一言以来返事はなく、既読も付かない。それでも、美緒は「話したいことがある。待ってる」とメッセージを残す。
美緒からのメッセージに気づいていながら、瑛太はあえて既読を付けていなかった。推薦を蹴るつもりで挑んだ大学受験だったが、結果は不合格。不甲斐ない自分のままでは、美緒の前には立てないと思っていた。
そんな瑛太のもとに、卒業式が終わったあとで、陽斗がやってくる。最後に一打席勝負をしようと瑛太の方から勝負を持ち掛けていた。
グローブを持って準備をする瑛太に、陽斗はバットを差し出してくる。ホームランを打てと。それを、瑛太は挑むように受け取る。
バッターボックスに入った瑛太が放った打球は、春のはじまりの空に、高々と舞い上がっていき……。
受験の緊張感から解放された学校内の空気は穏やかで、卒業式までの時間は静かに流れていく。
卒業式の当日。
美緒は瑛太と連絡を取ろうとしていた。けれど、捕まらない。LINEも「おめでとう」の一言以来返事はなく、既読も付かない。それでも、美緒は「話したいことがある。待ってる」とメッセージを残す。
美緒からのメッセージに気づいていながら、瑛太はあえて既読を付けていなかった。推薦を蹴るつもりで挑んだ大学受験だったが、結果は不合格。不甲斐ない自分のままでは、美緒の前には立てないと思っていた。
そんな瑛太のもとに、卒業式が終わったあとで、陽斗がやってくる。最後に一打席勝負をしようと瑛太の方から勝負を持ち掛けていた。
グローブを持って準備をする瑛太に、陽斗はバットを差し出してくる。ホームランを打てと。それを、瑛太は挑むように受け取る。
バッターボックスに入った瑛太が放った打球は、春のはじまりの空に、高々と舞い上がっていき……。